
あけましておめでとうございます。
2022年の暮れには2022.999…年だから2023年と考えていた方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと間違ってます。
でもタイトルの数式は合ってます。
今回はきちんと解説しますので、屁理屈言わないようにしましょう。
屁理屈ばっかり言ってると嫌われます。
小学生レベル:四則演算
1=1・・・当たり前ですね。両辺を3で割ります。
1÷3=1÷3・・・もちろん当たり前です。小数での計算と分数での計算をそれぞれ行います。
0.333…=1/3・・・小数は割り切れないので0.333…です。分数はそのまま分母に3がきます。
0.333…=1/3・・・両辺にまた3をかけます。
0.999…=1・・・右辺は分母が消えます。左辺も繰り上がりないから簡単です。
はい、完成です。
これで納得できない小学生、見込みありますよ。
でも正しい証明までは10年待ってください。
中学生レベル:なんかアルファベット使う

算数は得意だったのに、中学生になって数学は苦手になった方も多いのではないでしょうか。知らんけど。
だからといって急に払拭できるわけではないのですが、xとかyとか急に出てくることも原因の一つと考えられます。
本題に入りまーす。
a=0.999…と置きます。
置いてるだけです。現段階ではただ呼び名をつけただけなので意味はないです。
これを①と置き、両辺に10をかけます。
10a=9.999…・・・②
左辺は係数の1が10になっただけ、右辺は小数点がずれただけです。
②-①をします。
10a=9.999…
-) a=0.999…
9a=9 ・・・左辺は10-1=9。右辺は小数点以下が消えます。
9a=9・・・両辺を9で割ります。
a=1
元々、a=0.999…なので、
0.999…=1
以上です。
証明終了。Q.E.D.
余談ですが、「証明終了Q.E.D.」というフレーズは体育教師に効果バツグン取れます。
なんかもやっとする方は見込みがあるのであと7年待ってください。
ポケモンとかしながら。
高校レベル:無限等比級数
limが使えるようになります。
lim自体がよくわからない気持ちはよくわかりますが、高校レベルだとこのルートになるのです。
0.999…=0.9+0.09+0.009+・・・
と書き方を変えます。
右辺は等比数列(初項0.9、公比0.1、項数∞)の和になりますので、
Sn=0.9+0.9*0.1+0.9*0.1^2・・・+0.9*0.1^n と置きます。
n を限りなく大きくすると、Sn が 1 に近づくのは明らかです。
このことは→を使って
n⟶∞ のとき、Sn⟶1
と簡易的に書くこともできますが、正式には「lim」を使って表します。
n を限りなく大きくするとき、An がある値 p に限りなく近づくことが明らかならば、An の極限(あるいは極限値)は p である、といい、
lim(n→∞)An=p
と表します。
上の、
0.9+0.09+0.009+0.0009+・・・=1
は、
limSn(n→∞)=1
と書くこともできます。
ここで「等比数列の和の公式」を思い出しておきましょう。
公式から説明しろよと自分でも思いますが、ケツカッチンなので勘弁してください。
初項a1、公比r、項数nの等比数列の和は、r≠1の時、
a1+a2+a3+・・・=a1(1-r^n)/(1-r)です。
-1<r<1の時、
n⟶∞ の時、r^n⟶0 より、
Sn=a1(1-r^n)/(1-r)
=0.9*(1-0)/(1-0.1)
=0.9/0.9=1
となります。
大学レベル:ε-δ論法

ついにやつがきます。
ε-δです。

これが定義ですが「なんのこっちゃ」感が強いですね。
要は、「ある数X1よりもある数Yに近いある数X2が出せるのならそれはもうある数Yと言っていいですよ」になりますが、それでもなお抜けない「なんのこっちゃ感」です。
具体例(0.999…=1)で解説しましょう。
ある数0.9があるとします。
しかし、それよりも1に近い数0.99を用意できます。
しかし、それよりも1に近い数0.999を用意できます。
しかし、それよりも1に近い数0.9999を用意できます。
しかし、それよりも1に近い数0.99999を用意できます。
という風に、0.999…は、いくらでも1に近づけることが可能です。
「じゃあそれはもう1だよ」というのが、ε-δ論法です。
まとめ
数式を言葉にするのって難しいですね。
そのための論理式だったりしますが、論理式もむずいです。
では今年も何卒よろしくお願いいたします。
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